光の華~闇に咲く一輪~
「……だから暴走族は嫌いなの。関わりたくもないの。……だから、もうあたしと関わらないで。そっちの方が皆も良いでしょ。」
自分で言っていて、なぜか涙が出てきた。
こんな奴等に泣いている所なんて見られたくないのに。
「……ごめん、本当に……手離して。」
震える声を抑えながら瀬月君に言うけど、離してくれる気配は無い。
「…………海、謝れ。」
「は!?」
「え……?」
宇津見さんが一言。
嘘でしょ?……何考えているの?
「な、何でだよ!!」
「いいから。謝れ。」
「っ……!」
なんだろう。総長だからなのかな?明らかに宇津見さんの方が優勢だ……。
「………わ、悪かった。……強く言いすぎた……。」
「……謝ってくれるのは良いんですけど、賭けは終わりましたからね?あたしに関わらないでくださいよ?」
一度終了したものは戻らないよ。
あたしだって、それを身をもって体験してきた。