光の華~闇に咲く一輪~
認められない
「へぇ、結構大きいね。」
龍華の倉庫に来て、一言。
数時間前、昨日約束をしていた倉庫に行こうという話になった。
バイクは誰の後ろに乗るかで、大分時間がかかった。照沢君と春川君は凄く嫌がるし、野本君は私が遠慮したいし。宇津見さんは猫宮さんが乗るしで。
そして結局瀬月君のに乗ることになって……今に至る。
「未音ちゃん、中に入ろう!」
「……うん!」
計画通りで行けば、あたしは三日か四日、下っ端達に認められない。
ま、これは計画通りに行っても行かなくてもどっちでも良いんだけどね。
「あ、皆さん!お疲れ様です!!」
中に入ると元気な挨拶。
仲が良いんだね、きっと。ここは暖かいんだろう。
皆、あたしにはまだ気付いていないみたい。
「おう、お疲れ。全員集まってるよな?」
「はい!」
「そっか。……サンキュー」
……宇津見さんってやっぱり何だか掴めない。
あたしとは合わないタイプだ。