光の華~闇に咲く一輪~
第二章
友情
「さくら、未音。」
「ん?」
夏の暑さが入り交じる風が幹部室内に入ってくる。
それに加えて、ギラギラと輝く太陽の熱も。
あたしと猫宮さんは力一杯うちわで顔をあおいでいる。
本来なら、クーラーって言う便利な便利なものがあるの。だけど、照沢君が壊して……。
うちわを使うっていう状況。
それで、暑いのが大嫌いな宇津見さんは少しだけ声に棘がある。
まぁ、照沢君の場合、少しじゃ無いけど。
「明日は俺ら一緒に帰れないけど、分かってるよな。」
なんでも明日は先生に呼び出しをくらわされたらしく、放課後に先生の所に行かなきゃいけないらしい。
来なきゃ留年だって脅されたらしいから、皆絶対行くんだって。
「……危険な人に声をかけられたら、すぐに逃げる!捕まったら、精一杯大きな声を出す!それでもダメなら……しらない振りをする!!」
「よし、絶対そうしろよ。」