光の華~闇に咲く一輪~
もしそうだったら……嬉しいな。
「猫宮さん、お待たせ。帰ろうか。」
「うん!」
校門の所で待ち合わせてから、並んで歩く。
その時は勿論あたしが車道側。そっちの方が安全だしね。
特に何事もなく倉庫まで後半分の所らへんまで来た。
すると、急に猫宮さんが小さく腕を引っ張った。
「……どうしたの?」
急に引っ張られ、驚きながらも猫宮さんの顔を覗き込む。
そしてあたしは目を見開いた。
猫宮さんの顔があまりにも真っ青だったから。
「う、後ろ……」
小さな声だけど、その声は耳に届いた。
猫宮さんも気付いていたらしい。誰かに後を追われていることに。
途中からずっと後ろに足音があるな、とは思ったけど猫宮さん狙いか。
「……はぁ」
さりげなく後ろを振り返ってみてみたら、あきらかに族に入っていそうな二人。
やっぱり皆が居ないときを待っていたのかな。