Letter――伝えられなかったことば――
夕焼け空
意外とアタシは頭の回転が速いらしく
そうと分かったらすぐに告白のシチュエーションに頭を巡らせた。
「せんせー……」
いつしか 部活帰りは先生がいる社会準備室に行くのが 日課になっていた。
「おー。ちょぃっと待っといてやー」
そう言って 一度奥に引っ込んでから
また出てきた。
「最終日ってさぁ……忙しいの??」
赤く染まった空を見上げながら アタシは先生の横顔に問いかけた。
「そらなぁ。いろいろ荷物もまとめなあかんし。」
そうなると ますます考えなければならなくなる。
「そっかぁ………」
「ごめんなぁ???」
「ん??いいの いいの。」
そんな顔でアタシを見るの ヤバいって。
気持ち 溢れちゃうよ…………