Letter――伝えられなかったことば――


「隣の子……なんていうん???」

そのことばで 一気に現実に引き戻された。

先生の不思議そうな顔を見て 思わず赤面した。

たぶん かなり先生の顔をマジマジと見ていただろう。


「佐野 鈴香です………」

小さな声で 俯きながら答えた。



「俺 中田 達也!!よろしく!!」

先生とは思えない 軽々しい感じで自己紹介をした。
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