天空に一番近い蒼~女子校体育教師と生徒の恋の場合
そこにクラスの子たちと先生の会話が聞こえてくる。

「せんせーめっちゃカッコ良かったぁ!」

「だろ!もっと誉めてー!」



格好良いのかもしれない。

但し、教師にはあるまじきチャラさだけど…



「う、ん…どうかな?

よく分かんないや。」



困り笑顔で茉莉ちゃんに返した。



「そっか。」

茉莉ちゃんが応える。そして、



「やっぱ豊島先生が良かった?」



と付け加える。



「え…?」

「豊島先生の赤ちゃん、もう生まれたんでしょ?
年度途中とかからでも戻ってきてくれたら良いのにね。」

「…うん。」



それから二人でしばらくパスを練習した後、今度はシュート練習になる。

さっきの先生のようにゴールに向かって走る途中でパスを受けて、それをゴールにシュートする。



列に並び、茉莉ちゃんの次に私の番が来る。

ゴールに向かって走り出すと、



「速く!なるべく速く走る!」



と先生の声がした。



私は出来る限りダッシュする。

そこに茉莉ちゃんからボールが投げられて、辛うじてキャッチするも…



(うゎ!勢いが付いて止まんないっ!!)



私はシュートすることが出来ず、ボールを持ったまま4歩5歩と走り、ゴール直前でようやく止まった。



「青海ー!オーバーステーップ!!」



先生の声が飛んでくる。

恥ずかしい…
< 21 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop