気付いて、届いて
朝起きると、俺は何かを抱き締めるように眠っていた。

みさを抱いて寝たはずなのに朝になるといなくなる。そんな夢を見た。

みさを犯した男はどんな奴だったんだろう。

嫉妬と怒りと悔しさが混じりあう。

みさは怖くて泣いたんだろうか、動けなかったんだろうか。快感は得たのか、苦痛だけだったのか。

俺は彼女を抱けるだろうか。

ふと携帯を見る。
メールが着てる。

「昨日楽しかったよ<font color="#CC00FF"></font>…でも、ごめんね、忘れてね。私はもう平気だから大丈夫だよ」

何を謝り、何を忘れろっていうんだ。
何が平気で、何が大丈夫なんだ。

抱き締めたい。

辛かったはずだ。きっと、辛かったんだ。

二度と彼女がそんな目に合わないように守らないと…もう、彼女が傷付かないように。

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