この恋は、きみの嘘からはじまった。
乱れた息を整えて、一歩一歩近づき隣に腰を下ろした。
俺が近づいてきたことに気づいていなかったのか、肩を大きく揺らしてこちらを見た。
頬は濡れていて、まぶたも腫れている。
「めちゃくちゃ探したよ」
「な、んで……」
「なんでだろうね?」
自分でもよくわかんない。
わかんないけど、いますぐ桃瀬さんと話したかった。
会いたかった。
「ねぇ、昼休みの時に言った言葉、もう一回言ってよ」