この恋は、きみの嘘からはじまった。




試合をしてない女子は隣のコートを見て騒いでいる。


男子も5対5で試合を始めていた。

私は恥ずかしくて声には出せないから、心の中で応援する。



あ、パスもらった。



そのままドリブルでディフェンスをかわしてシュート。




入った!


ずっと見るのも恥ずかしいから、見ていませんよという雰囲気を出しながらもガッツリ見る。




「琴乃、見すぎ」




でも奈々ちゃんにはそう指摘されてしまった。


見ないとかきっと無理だ。


どうしても私の目は如月くんを追ってしまうようにできているんだもん。





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