この恋は、きみの嘘からはじまった。
そのことが嬉しくてにやけちゃいそう。
ふたりを見ていると私も楽しい。
「康二は行くぞ」
「え、誰だ!?
って、秋人かよ」
「俺で悪かったな。
司にこっちゃん、おはよう」
「はよー」
「おはよう、秋人くん」
後ろから秋人くんがやって来たと思えば、杉山くんの首根っこを掴む。
そのまま如月くんと引き離した。
「こいつは俺がもらっていくから、ゆっくり来なよ」
「さんきゅ」
朝から爽やかな秋人くん。
目が合うと優しく微笑んでくれて、心がぽわっと温かくなる。