この恋は、きみの嘘からはじまった。
ボールの衝撃で脳が揺れてる感覚が残ってふわふわする。
うまく呂律も回らない。
「先生、保健室連れて行ってきます!」
「おう、頼んだぞ。小川」
奈々ちゃんに肩を支えられ保健室に向かう。
みんなに注目されてるのが分かり、痛みよりも恥ずかしさが上回る。
如月くんにはこんな姿見られてませんように。
と、いうより如月くんは私なんか見ないか。
これは彼を見すぎてしまう私をいったん落ち着かせるためなのかもしれない。
ふらつく足で保健室に行く。
養護教諭に氷をもらい、保健室で少し休むことになった。