この恋は、きみの嘘からはじまった。
胸がきゅんと音を立てる。
どうしても、好きな気持ちは膨らんでいくばかり。
片想いの時もどんどん好きになっていっていたのに、まだまだ積もってもいっぱいにはならない。
どれだけ好きになるのか怖いくらい。
私はお弁当、如月くんはコンビニ袋からおにぎりを取り出しふたりで食べ始める。
昨日までとなんら変わりないのに、関係がしっかりと決まったことで私の中の気持ちはまるで違う。
「はぁ……なんか最近ずっと一緒にいたのに、いまのほうが落ち着くかも」
「え……」
「琴乃が彼女、だからかな?」
ほんと如月くんは天然無自覚?
その甘い表情、ずるすぎる。
「私も、落ち着く。
すごく幸せ」