この恋は、きみの嘘からはじまった。
「体育終わったら様子見に来るね!」
「うん」
奈々ちゃんの言葉に頷き、私は頰を冷やしながらソファに座った。
だんだんと落ち着いてきて、頭がふわふわしている感覚はなくなる。
「もろ直撃だったみたいね」
「ボーッとしてた私が悪いんです」
「気をつけてね、女の子なんだから」
「はーい。先生って美人で養護教諭で優しいからモテそうだね」
「こっちゃんに言われたら素直に嬉しいわね」
呂律も回るようになり、養護教諭と雑談をする。
保健室は何かとドジやって去年からお世話になっている。
だからけっこう仲良しなんだ。