この恋は、きみの嘘からはじまった。
だって1年間ずっと如月くんと話すことはなく姿を探してた。
それで見つけては心臓バクバクさせてかっこいいなぁって胸きゅんしてたんだ。
恥ずかしすぎる。
そしてやっぱりストーカーだ。
「利益はあったよ」
「え……?」
両手で顔を隠して、恥ずかしさを誤魔化そうとしていると私の手をとりながら如月くんが言った。
手首を掴まれ、顔がしっかりと出てしまい視線が絡みあう。
私を見つめる瞳はすごく優しい。
そのままにこっと微笑んで、掴んだ手首を引っ張られた。
いきなり引っ張られたからバランスを崩して前のめりになる。
そんな私を包み込むように抱きしめた。