この恋は、きみの嘘からはじまった。
本当に心から好きだなって思える人。
好きになったのは些細な動機だったかもしれないけど、その些細な動機は大きな特別なものに変わるから。
「ねぇ、キスしていい?」
「さっきしたよ」
「足んない」
「恥ずかしい……」
「かわいすぎるのが悪い」
「そんなこと……」
「ないって言わせないから」
本当に言わせる気はないらしく、少し強引に私の唇を塞いだ。
そんな優しい口調とは反対の少し強引な如月くんのキスにはいつも骨抜きにされてしまう。
1年前より、付き合い始めたころより、彼女になれた時より、昨日より、1秒前より、
もっともっと、
いまの如月くんに恋してる。