この恋は、きみの嘘からはじまった。




体育の前半くらいだったから、この時間が終わるころには腫れも少しは治まっていた。


次が最後の授業だけど、出ても大丈夫だよね。



「琴乃ー!」


「あ、奈々ちゃんお疲れ」


「大丈夫?」


「大丈夫だよ」


「授業戻る?じゃあ、氷だけ渡しておくから授業中も冷やしてね」


「はーい。ありがとうございました!」



氷を受け取り奈々ちゃんと保健室を出て教室に向かう。

まだ熱を持っている頰に氷はひんやりと気持ちいい。



教室に戻ると体操服から制服に着替えて、最後の授業を受けた。




< 16 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop