この恋は、きみの嘘からはじまった。
「近い」
だけど、秋人くんの言葉は聞くことかできずに顔は離れる。
そのまま間に割って入ってきた如月くんに肩を抱き寄せられた。
「良かった。
秋人と康二を追い払ったけど、もしかしたらはち会うかもと思って」
肩に回された手に力がこもる。
耳元には如月くんの少し乱れた息がかかる。
目の前の秋人くんと杉山くんはポカンと口を開けて私たちを見ている。
恥ずかしすぎて顔から火が出そう。
「お前……そんだけで追いかけてきたのか?」
「こっちゃんと俺らが会うのが嫌なの?」
「……悪いかよ」