この恋は、きみの嘘からはじまった。
眠たくなりながらも頑張って板書をして時間が過ぎるのを待つ。
そして授業終了のチャイムでやっと解放された。
「じゃあ今日はここまで」
「ありがとうございました」
挨拶をすると、騒がしくなる教室。
私は教科書を片付けるため廊下に出てロッカーへ。
教科書をしまい、ロッカーのドアを閉めた時。
「あの」
「はい?……え」
驚きすぎて自分の目を疑う。
だってだって!
私に声をかけたのはあの如月くんだったんだもん。
心臓が突然バクバクとうるさく鳴り出す。
不意打ちの如月くんで、しかも声をかけられるなんて……。