この恋は、きみの嘘からはじまった。
すごい声だったよ?
初めて聞いた。
それに如月くんの引きつった顔。
これまた初めて見る表情だ。
「な、なにするの?」
「……言いたくないって言ったら?」
「秋人くんに聞く」
「ずるいね、琴乃は」
そう言うと深いため息をひとつ。
私は如月くんの言葉を待つ。
「……劇」
「なんの?」
「……シンデレラ」
「私、好きだよ!シンデレラ!!」
小さいころに憧れたなぁ。
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