この恋は、きみの嘘からはじまった。
いや、それよりもそのあとのセリフ……。
真意を知りたくてさっきまで目を合わせられなかった如月くんを見つめる。
思っていたよりも至近距離で息が詰まる。
「俺と付き合わない?」
「……へ?え、ちょ……え!?」
「どうかな?」
ここは廊下。
周りには人がたくさんいる。
そんな場所でこんなこと普通言わないよね?
でも、でも……。
「……はい」
見てるだけで十分だった如月くんが、こうやって声をかけてくれた。
大好きな彼に少しでも近づけるなら、断る理由なんてあるわけない。
「付き合いたい、です……」
「ほんとに?やった」