この恋は、きみの嘘からはじまった。
余裕な感じの如月くんに少しムッとして、背中に手を回し抱きしめる。
どんな如月くんも好きすぎて苦しい。
私ばっかり。
そう思ったけど、如月くんの胸板に自然に耳が当たっていて、自然に届く如月くんの鼓動。
私と同じ速さで脈打っていることに気づいた。
その瞬間、余裕でムッとしていた私も思わず頬が緩んで、如月くんに回した腕を強める。
「どうしたの?」
「すごく好きだなぁって」
一緒にいてもいなくても感じるけど、いまは特に感じるよ。
如月くんのことがすごくすごく好きで、もうこれ以上どうやってその気持ちを表せばいいのかわからない。