この恋は、きみの嘘からはじまった。
第1部が終わるまで、私たちは一言も話さずに花火で描かれるストーリーに入り込んでいた。
第2部は本部に置かれたステージでの生演奏に合わせて花火を打ち上げる。
そしてフィナーレはもう、花火が左右から連続で打ちあがりひとつも目が離せなかった。
「すごかったね」
「うん」
花火といっても、一緒くたにできない。
それぞれに明るさや時間差、大きさとか細かく違ってそれぞれに素敵。
「如月くんと見られて良かった」
手を繋いで駅までの道を歩く。
きっと帰りの電車も人が多いんだろうな。
だけど、素晴らしい花火を如月くんと見ることができたからそれくらいなんてことない。