この恋は、きみの嘘からはじまった。
そう囁いて、初めて自分からキスをした。
司くんみたいに上手くはできないから、子どもみたいなほっぺに触れるだけのキス。
それでも自分からしたことには変わりないから恥ずかしくて、照れてしまい顔は真っ赤。
夜で良かった……。
ひとりで照れていると、ふと司くんの反応がないことに気づき不安になる。
だ、大胆なことしすぎちゃったかな?
そう思い顔を覗き込むと、唇にちゅっと音を立ててキスされた。
不意打ちでびっくりして目を見開く私の視界に、手の甲で私がキスした頬を抑える司くんが映る。