この恋は、きみの嘘からはじまった。
「司くんが私の家に来るなんて変な感じがして……すごく緊張する。
お母さんに紹介するのも嬉しいような恥ずかしいような、でもちゃんと紹介したいし、でも照れくさいし……」
モジモジとしながらそんなことを言う琴乃は本当にかわいすぎる。
確かに紹介するほうも緊張するよな。
俺だって家族に琴乃を紹介したい気持ちはあるけど、でも姉がふたりいるから絶対にうるさいだろうし。
でも、いつかはちゃんと……って思う。
琴乃が恥ずかしがってるのがかわいくて頬が緩む。
「俺と一緒だ。
すごく緊張してる。
けど、連れて来てくれて嬉しいよ」
やっぱり親に紹介するって特別なことだと思うから。