この恋は、きみの嘘からはじまった。





「司くんの小さい頃の写真も見てみたいな」


「じゃあ今度うち来る?」


「え?」


「俺ん家にも来なよ。
基本俺しかいないし」




言ってから気づいた。


琴乃とふたりきりで俺の家とか我慢できる気がしない。



琴乃は純粋だしおっとりしてるし、それに本気で大切にしたいから。



軽いって思われたら嫌だな。








「行く!行きたい!」




あ……そうゆう反応ね。



ふわっと微笑んで言う琴乃は危機感を持っていない。


俺も、男なんだけどな。



ふたりきりで彼氏の家って聞いて、もうちょっと意識してほしかった気もする。



あー矛盾してんな。






< 242 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop