この恋は、きみの嘘からはじまった。
「お、お待たせしました……」
「じゃあ行こうか」
ニコッと微笑み歩き出した如月くんの後ろをついて歩く。
廊下にいる人たちにも注目されている気がする。
何これ……急展開に自分でもついていけない。
そのまま黙って如月くんについて行くと屋上に出た。
「屋上……初めて来た」
「ほんとに?」
「うん。開いてるんだね」
「ほんとは開いてないんだけど、ちょっとコツがあるんだ」
イタズラに笑う如月くんはすごくかわいい。
さっきから私はドキドキしっぱなしだ。
「じゃあ早速食べよう」
屋上に出てすぐ横の日陰になっているところに座り食べ始めた。