この恋は、きみの嘘からはじまった。
遠くからならいくらでも見てられたけど、近くにいると私が見れば如月くんも私を見てくれる。
そんなの、耐えられない……!
お弁当をなんとか食べきって片付けると、如月くんが先に口を開く。
「さっきは驚かせちゃったよね?昨日から付き合い始めたのに、連絡先を聞いてなかったからさ」
「そ、そうだね」
「だから交換しとこ?」
スマホをポケットから出して私に見せる。
だから私もブレザーのポケットに入れていたスマホを取り出した。
画面を見せて如月くんがそれを認識させ、連絡先に新しく“如月司”という名前が追加された。
ボーッとその文字を眺めるけど、やっぱり夢かと疑ってしまう。