この恋は、きみの嘘からはじまった。
「こっちゃん!
起きれる!?」
「桃瀬ちゃんどうしたの!?
俺らがわかる!?」
秋人くんと杉山くんの声が遠くで聞こえる。
ふたりの顔がぼやっとした視界でなんとか見えた。
でもだんだんと瞼が落ちていく。
司くん、ごめんね。
傷つけてごめん。
最低なことした。
それでも私は司くんのことが好きでたまらないよ。
司くん……。
だいすきな司くんの笑顔が脳裏に浮かんだ瞬間、私は意識を手放した。