この恋は、きみの嘘からはじまった。
大切にしたいもの
−司side−
さっきまで幸せだったはずなんだ。
琴乃のクラスに行き、ほかの人にバレないように暗闇でイチャついて。
琴乃の焦ってるところや、それでも俺を受け入れてくれるところ。
かわいい表情で俺を見つめて煽ってくる。
からかえば拗ねるけど、それすらもかわいい。
そんな琴乃と文化祭を楽しんでいたのに。
なんでいま俺はひとりで、こんなに虚しい気持ちになってるんだろう。
最初は秋人だった。
琴乃とわかれたあと、俺は衣装を着たりメイクをしたり髪のセットをしてもらっていた。