この恋は、きみの嘘からはじまった。
その力強さが嬉しくて幸せでどうにかなっちゃいそう。
別れが怖くて震えてたのがいっきに消えていく。
「でも、嫌われたとしても頑張るから」
言い終わったあとに肩を押して温もりが消える。
顔を覆っている手首を掴んで、私の顔があらわになる。
「俺への好きも嫌いも、どんな些細な感情も、全部俺にちょうだい」
真剣な瞳で目を合わせてくる司くん。
心臓がトクトクと規則正しく刻んでいたのが、速くなっていく。
「琴乃の全てが欲しいんだ。
お前の全部、俺のものにしたい」