この恋は、きみの嘘からはじまった。




司くんの言葉が恥ずかしいけど嬉しい。


私はやっと自分から司くんに触れられた。




最低だと思ってた私を受け入れてくれる司くんに触れたいと思った。





手を伸ばして司くんの頬に触れたら、触れた部分から全身に熱が回る。







「こと、の……?」


「……して?」


「…………」


「キス、して?」


「っ……」


「司くんしか考えられないように。
司くんだけでいっぱいになりたい……」





恥ずかしいけど、それよりも司くんでいっぱいにしてほしい。


ふたりして頬に触れ合っていたら、司くんが私にいっきに近づいて私の手は離れる。




そのまま司くんの背中に届き、触れた唇に力が抜けそうになったからしっかりと背中にしがみつくようにぎゅっとした。






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