この恋は、きみの嘘からはじまった。





一応、見られてないか確認したみたいだけど、全ての授業が終わって放課後。


周りに人がいないわけがない。




司くんが去ったあと、直接は言ってこないにしろ周りに見ている人は多からずいたはず。




その人たちの視線から逃げるように教室に入った。






「み-ちゃった」


「えっ!?」


「どこでもイチャイチャするのは、さすがに如月に注意すべきじゃない?」


「あわわわわっ!!」





教室に入るなり奈々ちゃんがニヤニヤしながらそう言ってきて、顔から火が出るかと思った。



いっきに熱が集中し顔が熱い。



心臓もバクバクと急激に大きな音を立て始める。






「あ、合意の上だった?」


「奈々ちゃん、楽しんでるでしょ!」


「バレた?」




わざとらしく口に手を当てる奈々ちゃん。


バレバレだよ。




顔が笑ってるもん。






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