この恋は、きみの嘘からはじまった。




「ま、またね!」



だから私が手を振り返すと2人ともにこっと微笑んだ。




そのまま教室を出て廊下を歩き、下駄箱で靴を履き替えるため、私の腕は解放された。




「き、如月くんっ!
カバン待つよ、ありがとう」


「うん」




頷いた如月くんがカバンを返してくれる。


それを受けとってから靴を履き替えた。





「桃瀬さん」




一緒に校舎を出て並んで歩き始めると、急に立ち止まった如月くんに合わせて足を止める。





「はい?」


「康二と秋人に変なこと言われなかった?特に康二とか」


「変なことって?」





< 39 / 438 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop