この恋は、きみの嘘からはじまった。




奈々ちゃんが杉山くんに鋭く突っ込んで、杉山くんはそれでも思い出話を続ける。


呆れた奈々ちゃんがため息をつくも杉山くんは楽しげに話していて、結局つられて奈々ちゃんも笑っていた。




小さいころの初恋か……。





「……メガネかけた男の子、かぁ……」


「秋人くん?」


「いや、なんでもない」





なにか言った気がするけど、なんでもないって言うんならそうなのかな?


不思議に思ったけど、これ以上詮索するのも良くないと思って聞かないことにした。






「秋人ってどんな子と付き合うイメージ?」


「んー、おしとやかな子とか?」


「大人っぽい人?」




杉山くんの質問に私と奈々ちゃんが答える。


秋人くんは落ち着いてるから、付き合うなら同じような人かなって思う。





「その話はいいだろ」




秋人くんはムスッとして目線を落とすけど、私は少し気になるかも。






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