この恋は、きみの嘘からはじまった。
そんな顔で見られたら、私まで熱くなる。
「で、なんでこいつらと一緒にいんの?」
「おい、彼女をひとりにしててその言い草はなんだよ。
みんなで恋バナして、桃瀬ちゃんが暇しないように話してたんだ」
「恋バナ?」
司くんは聞き返しながら、私の席まで行き私のカバンを取ってきてくれた。
わざわざ……早く帰ろうってことなのかな?
お礼を言ってカバンを受け取り立ち上がる。
「司はしてかねーの?」
「惚気聞きたいってか?」
司くんが不敵に笑うからドキッとする。
それに、司くんからそんなセリフが出てくるとは思ってもみなかった。