この恋は、きみの嘘からはじまった。
「……の、琴乃!」
「はい!」
「ずっと話しかけてたのに、ボーッとしちゃって」
「ごめんね」
如月くんのことを考えててつい……。
「いいよ。どうせ如月のこと考えてたんだろうし」
「なっ……!」
「はは、顔真っ赤」
奈々ちゃんにはバレバレみたいで、笑いながら腕をツンツンされた。
恥ずかしい……!
赤くなったであろう顔を隠すように両手で顔を覆う。
でも歩いてるから、前が見えないと危ないわけで。
「琴乃!」
「え?わ……っ!」
誰かにぶつかってしまい、謝ろうとバッと顔を上げればそこには私の好きな……。