この恋は、きみの嘘からはじまった。
秋人が「お疲れ」と声をかけてきて、それに返事をしながら秋人の隣に座ると、続いて俺の隣に康二が座る。
「あれ?女子試合しねーの?
見たかったのに!」
「気持ち悪い」
「別に変な目で見るわけじゃねーよ!ただ、ほら女子がバレーしてるのって良くね?」
「気持ち悪い」
康二のセリフに秋人に続き同じ言葉をあげる。
ほんとすぐ口にしてしまうのは康二の良いところでもあり、悪いところでもある。
「まぁ、仕方ないよ。
さっき飛んできたボールにぶつかった子がいたから」
「だれだれ?」
「桃瀬琴乃ちゃん」
「え、桃瀬ちゃん!?」