この恋は、きみの嘘からはじまった。




急に真剣な表情に変わった秋人くんは、私を真っ直ぐに見つめる。


その表情にドキッとした。




「……なんのこと?」





本当は、気づいてた。


如月くんのことを聞いてるんだって。




秋人くんと私を繋ぐものは如月くんだから。


私が如月くんの嘘を知ってること、秋人くんはきっと知らない。




だけど、秋人くんはあまり乗り気じゃなかったみたいだから私のことを心配してくれてるんだと思う。





こうやって真剣に目を合わせて聞いてくれてることで、信じられると感じた。





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