この恋は、きみの嘘からはじまった。
「こっちゃん」
低めの声。
振り返るとそこには秋人くんがいた。
「秋人くん、おはよう」
「おはよ。朝から雨ってテンション下がるね」
「今日は1日中降るって予報だったよね」
隣に秋人くんが来て、自然に一緒に歩き出す。
秋人くんと並んで歩くのは初めてで、なんだか緊張しちゃう。
「今日は如月くんと杉山くんは一緒じゃないの?」
「あいつらはたぶん寝坊だな。
ふたりそろって朝弱いし」
「そうなんだね」
如月くんって朝弱いんだ。
なんだかかわいいな。