この恋は、きみの嘘からはじまった。
如月くんに触れられたら、熱くて心臓が痛くて視界が少し潤む。
「っ、そんなかわいい顔されたら止まんなくなるんだけど」
「きさ……」
「煽ったのは、琴乃だから」
「んっ……」
初めて名前を呼ばれたと思ったらまた口を塞がれた。
さっきが初めてのキスだった私は慣れない感覚に足の力が抜けていく。
如月くんのシャツをぎゅっと握りしめる。
その瞬間、私に回した手に力が入ったのが分かった。
如月くんが口を大きく開いて私のを食べるように塞いだ時、これ以上はやばいと思って肩を押す。