この恋は、きみの嘘からはじまった。
だから、私も少しくらいずるくなっていいかな?
きゅっとシャツをシワになるくらい握りしめる。
恥ずかしいけど、如月くんと真っ直ぐに視線を絡ませた。
「も、桃瀬さん……?」
「……き、好き」
「え?」
「如月くんが好き」
「っ……」
「……如月くん、好き」
もう一度言ってから、やっぱり恥ずかしすぎて俯く。
本当に好きだよ。
大好きなんだよ。
如月くんが私のことなんとも思っていなくても、私は如月くんのこと……。
「如月くんは私のことどう思って……」
「ごめん、限界」
「え、んん……っ」