Celestial Maiden's Tear
と思ったら大間違えのようで。
「ほな、やっぱここやった。俺の言う通りやね!」
『…なんでいるの。』
「なんでって、そりゃあ灯を連れてく為や。色々と説明しなきゃいけないし。」
『…めんどくさい。』
「そんなこと言わんといて。いちごみるくあるで?」
『……めんどくさい。』
…若干迷った。でも家に帰ればたくさんある。
「…灯。」
『…蒼。私行かない。』
「…連れてく。」
私の腕をバシッと掴んで引き寄せる。そしてまた抱き上げられた。しかも今度はお姫様抱っこっていうやつだ。
『…帰る…!帰る…!』
「…騒ぐな。」
『……。』
整った顔に真剣に一括されると黙るしかない。迫力がヤバイ。
「…いい子だ。」
…無表情で言われても。
車は発進した。車の中でも蒼の膝の上にお姫様抱っこ状態で座らされた。多分逃げないように。腹いせにたまにじたばたしてやった。