Celestial Maiden's Tear
あれ、でも昨日…
『…昨日、解散状態って言ってたけど…?』
「ほぼ個別って感じなんや。しかも治安維持してない奴らもおるし。でも同じ学舎…同じ学校には行ってんねんで。あ、写真見る?」
テーブルにずらっと6人の写真が並べられた。
「…灯。あんまりコイツら…特にトップ共と接触するな。ヤられるぞ。」
『…うん。わかった。』
…あれ、この写真…見覚えがあるような…ないような…どこかであったっけ…?
「あ、そやそや、灯が姫になる件で何個か…」
『ならない。』
「即答…でもな、これから灯、襲われるかもしれねんけど?」
『…?』
「青龍のトップに助けられ、学校に送り迎えもされて、青龍の拠点の居場所も知ってて…青龍を潰そうとする奴らからは絶対狙われるやろな。」
「…だから、姫になれ。」
『……なら…ない。』
「また昨日みたいになってもええんか?」
『…う…。』
「…いちごみるくもあるぞ。」
『なる。(即答)』
「…えええええええそれでなるん!?いいんかそれで!!!」
『……昨日みたいなのは、無理。色々やってる私でも、男の力には叶わない。』
小さい頃から一通りの武道はやっている。だから距離を取れば確実に勝てる相手でも、男と女の差は縮まらない。距離を取られたら私はもう勝ち目はない。
昨日のようになりたくない。もう、なりたくない。
…守られるのは癪だけど。
『…姫、なる。』