【完】麗人、月の姫
結局その後、クラスの男子たちに月路くんは囲まれていて、心なしか楽しそうだった。
最初からそうすれば良かったのに……………。
「そういえば、誕生日おめでとう!!」
「ありがとう……///」
改めて言われると少し照れるなぁ。
「これ、プレゼン卜!」
そう言って渡されたのは小さな袋。
中には長方形の箱が入っていた。
「これは…………?」
「別に開けてもいいよ!」
そう言われその場で箱を開ける……………と、中には小さな水色の星型チャームがついた綺麗なネックレスが入っていた。
「…………可愛い!!」
「でしょ?美麗に似合うと思って買ったんだ♪」
「こんな素敵な物貰っちゃっていいの?」
「うん!美麗のために買ったんだから当たり前じゃないの(笑)」
私の幸せって単純すぎるのだろうか?
ただえさえ祝ってもらえて嬉しいのに、プレゼントを貰えるなんて…………………嬉しさを通り過ぎて泣きそうだ。
「…………ありがとう!大事にするね♪」
泣きそうなところを必死に堪えながら、笑顔で紗綾にそう返した。