【完】麗人、月の姫
麗国に戻ると、取りあえず今日あったことを幸斗さんに話した。
「………………………思い切った賭けですが、確かにその方が和解しやすいですね。問題はちゃんと側近の不正を知ろうとするか、ですが」
「そうなんですよね」
あえて知ろうとせずに、攻めて来られても困る。
「取りあえず、蓮さん達にこの事を話しましょう。これは国に関わることですから」
「分かりました」
私がそう言うと直ぐさま幸斗さんは伝えに行ってくれた。
「お前修行幸にぃばかりだなとは思ったが、そんなことをしてたのかよ!!!」
直ぐさま駆けつけてきたのは透真くんだった。
そういえば、会うのなんか久しぶり。
「戦争は避けたかったから。それに、言ったら透真くんは止めるでしょう?」
「当たり前だ!!!!……………お前はいつも他人のことばかり。危険を考えろ」
いつもってどうゆうことよ…………………。
「仮に戦争になっても……………お前は必ず俺が護る」