【完】麗人、月の姫

ついにその時はやってきた



【side美麗】


あれから約束の1週間が訪れた。

向こうからの返答はない。


「認めない気ですかね?」


………………私のやまが外れたのかな。

いや、確信的何かが私の中にあるから、それはないとは思うけど、まさかしらを切るつもり………………?


「取りあえず戦争に備えて警備を万端にせよ!!!」

蓮さんは戦争に向けての準備を進める。


私も願わくば戦争はしたくなかった。でも、このままだとやらざるを得ない。


話合いでも………………共存は無理だったのかな。

「…………………………………蓮様!!!」


慌ただしい雰囲気。

急ぎながらここへ来た使い人。


まさか_____………………。


「陰人が攻めてまいりました!!!!!」


やはり…………か。


「では、作戦通り動け」

「はっ!!!」


蓮さんの一言で体制が整う。



「美麗は透真から離れるな」

私の護衛は透真くんらしい。


「俺から離れるなよ」

「分かった」

姫なのに何も出来ず、ただ見るだけなのが辛い。


何か力にたちたいのに……………………。


外では凄まじい音が聞こえる。

これだけで、どれほどの命が消えたのだろうか………。

どれほどの人が血を流したのだろうか。



お願い……………………………皆を護って…………。


手を絡ませて、心の中で祈る。



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