家政婦になりました。1
第一章
迷子の男の子
春先の冷たい風邪が私の体に突き刺さる。
もう日も暮れて辺りは暗くなり始めている。
中学を卒業して数週間たつ。後少しで高校の入学式がある。
私の名前は楠 朱音 (くすのき あかね)
明日で高校1年生になる。
『そろそろ帰るか...』
まだ寒さの残るこんな夕方に私は街に来ていた。
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迷子の男の子