記憶の中の記憶
それからも、私は良人のリハビリに、付き添う事を止める事はなかった。
今になって、賢人への想いに気づいたって遅いだけ。
私は、良人と婚約しているんだもの。
それを断って、双子の賢人の元へなんて、行ける訳がない。
「良人。夕食きたよ。」
「ああ。」
良人も、あれ以来。
賢人の名前を、口にする事はなかった。
「ええー!今日、カレーなの?病院食なのに、贅沢じゃない?」
「だって俺、まだ歩けないだけで、他は健康だもん。」
そう。
あれだけの大ケガをして、人工呼吸器を1ヶ月も着けていたのにも関わらず、良人の体の回復は、とても早かった。
良人のお父さんとお母さんは、『珠姫さんがいると、違うのね。』と、喜んでいた。
「美味しい?カレー。」
「んー。でも、珠姫の作るカレーの方が、美味しいかも。」
今になって、賢人への想いに気づいたって遅いだけ。
私は、良人と婚約しているんだもの。
それを断って、双子の賢人の元へなんて、行ける訳がない。
「良人。夕食きたよ。」
「ああ。」
良人も、あれ以来。
賢人の名前を、口にする事はなかった。
「ええー!今日、カレーなの?病院食なのに、贅沢じゃない?」
「だって俺、まだ歩けないだけで、他は健康だもん。」
そう。
あれだけの大ケガをして、人工呼吸器を1ヶ月も着けていたのにも関わらず、良人の体の回復は、とても早かった。
良人のお父さんとお母さんは、『珠姫さんがいると、違うのね。』と、喜んでいた。
「美味しい?カレー。」
「んー。でも、珠姫の作るカレーの方が、美味しいかも。」