ある雪の降る日私は運命の恋をする‐after story‐

楓摩side

「朱鳥、おはよ……」

朝6時

まだ、みんな寝ているような時間に、俺は朱鳥の病室に来ていた。

眠っている朱鳥のサラサラの髪の毛を少しかき分けて、それから、優しく頭を撫でた。

すると、朱鳥はうっすらと目を開けて、それから俺を見つけて、眠そうに笑顔を浮かべた。

「おはよ、楓摩」

朱鳥の笑顔。

俺は、それを見て胸がキューッと痛くなった。

そして

"あと三ヶ月"

その言葉が、頭の中でリピートされた。

「おはよう。朱鳥。」

朱鳥は、まだ知らないんだよね…

そう思うと、とても切なくなる。

「楓摩、どうしたの?私、眠いからもうちょっと寝てもいい?」

そう聞く朱鳥に俺はコクンと頷いた。

すると、朱鳥はもう1度、とても優しい笑を浮かべた。

俺は、今にも泣きそうになってしまった。
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